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  • 黒そこひ

     今朝の外来で眼科外来から、黒内障の患者さんの紹介が回ってきた。突然右目が見えなくなって眼科に来られた60歳台の男性だ。いまは見えるようになったという。一過性の黒内障だ。黒内障のことを黒そこひという。「そこひ(底翳)」とは、昔の日本で視力が落ちる病気全般を指す言葉で、目の奥に“影”が差すように見えることから来ている。「翳(ひ)」は“かげり”や“くもり”を意味して、「底」は目の奥、つまり眼球の奥底を指している。

     「黒そこひ」は、見た目には瞳が黒いままで異常がないように見えるのに、視力が急激に落ちる病気をまとめて呼んでいた。原因は網膜剥離や硝子体出血、黒内障などが含まれている。

     今朝の外来の患者さんは高血圧や高コレステロールで通院中の患者さんだ。早速、血液検査と脳MRI/MRAをオーダーした。MRAは血管の走行をみる。あと頸動脈エコーも必要だ。一過性黒内障は頸部の動脈から血栓がとんで、網膜に血液を送る動脈が一時的に詰まることで起きる。血栓は自然に溶けて再び血流が再開すると見えるようになる。一過性脳虚血性発作(TIA)の一種類だ。

     さて今朝の患者さんは、脳MRI/MRAでは異常はなかった。あとは頸動脈エコーの結果まちだ。

     さてそこひには3兄弟がいる。黒そこひ、白そこひ、そして青そこひだ。白そこひは白内障、青そこひは緑内障のことだ。そこひ3兄弟に気を付けよう。

     

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