
1990年代にQOL研究会という研究会に入っていた。毎回、聖路加国際病院の日野原重明先生も出席されて基調講演をしていただいていた。QOL研究会ではQOLをいかに測定するかがテーマの研究会だった。QOLの測定には現在、国際的にEuroQol(EQ-5D)やSF-36 などの測定尺度がある。
EuroQol (EQ-5D)は欧州を中心に開発され、現在では世界中の医薬品の臨床試験や医療経済評価(費用対効果評価)で使われている。測定は以下の5項目、「移動の程度」「ふだんの活動」「身の回りの管理」「痛みや不快感」「不安やふさぎこみ」について、それぞれ「問題なし」「中等度の問題」「重度の問題」を5段階の尺度で評価する。日本でも、厚生労働省の医薬品・医療機器の費用対効果評価において公的な標準尺度として指定されていて、いまでは政策や経済評価の場において必須のツールとなっている。
QOL研究会では一方、スピリチュアルを測定する尺度についても話題となっていた。代表例はSWBS(スピリチュアル・ウェルビーイング尺度)がある。SEBSの測定項目の中に、神との関係を測定する項目がある。神(または超越者)との個人的な関係がある。自分の人生において、神からの支えや愛を感じている。祈りや礼拝、宗教的実践から大きな慰めを得ている。神との間に満足のいく関係を築けている。
この尺度の合計点が高い人は以下の傾向がある。病気や治療の副作用という過酷な状況に直面した際、否認や引きこもりよりも、前向きな意味づけや受容といった対処行動を選択しやすいことが分かっている。
このSWBSの神や超越者との関係性、支え、祈りによる慰めを示す質問項目と関連のある聖句を紹介する。
①神(または超越者)との個人的な関係、および満足のいく関係―
「見よ、わたしは戸の外に立ってたたいていらっしゃる。だれでもわたしの声を聞いて戸を開けるなら、わたしはその人に入ってきて、彼とともに食事をし、彼もわたしとともに食事をする。」ヨハネの黙示録3章20節
②人生における神からの支えや愛―
「恐れるな、わたしはあなたとともにいる。たじろくな、わたしはあなたの神である。わたしはあなたを強くし、あなたを助け、わたしの義の右の手であなたをささえる。」イザヤ書41章10節
③祈りや宗教的実践からの大きな慰めー
「わたしのもとにきなさい。すべて重荷を負って苦労している人たちよ。わたしがあなたがたを休ませてあげよう。」マタイによる福音書11章28節
