
「メメント・モリ(memento mori)」はラテン語で、「死を想え」すなわち「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句だ。古代ローマでは、凱旋する将軍の背後で奴隷が「あなたも死ぬ人間だ」とささやいたという逸話があるという。これは、栄光に酔いすぎず、人生のはかなさを忘れないようにという戒めだ。
この言葉は中世ヨーロッパの芸術や宗教にも広く使われていて、骸骨や時計など「死」を象徴するモチーフとして描かれてきた。現代では、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学のスピーチで語ったように、「死を意識することで、どう生きるかを考える」っていうメッセージとしても使われてる。
「メメント・モリ」に続く言葉としては、いくつかのラテン語表現がある。たとえば「メメント・モリ、カルペ・ディエム(Carpe Diem)」は、「死を思い、その日を摘め(今を生きよ)」と言う意味だ。死を意識することで、今この瞬間を大切にしようっていう考え方だ。
つぎに「メメント・モリ、アモール・ファティ(Amor Fati)」と言う言葉もある。「死を想い、運命を愛せよ」と言う言葉だ。どんな運命も受け入れて、肯定的に生きると言う意味だ。
さらに「メメント・モリ、メメント・ヴィヴェレ(Memento Vivere)」とは、文字通り「死を想い、生を想え」と言う言葉だ。死を意識するだけじゃなく、生きることの意味も忘れないようにというバランスの取れた言葉だ。
最後に「メメント・モリ、テンポス・フジット(Tempus Fugit)」は、「死を思え、時は飛びさる」は、時間のはかなさを強調する言葉で、人生の一瞬一瞬を大切にっていうメッセージが込められている。
さて聖書にも似たような言葉がある。詩篇 89:47では、 「人のいのちの、いかに短く、すべての人の子を、いかにはかなく造られたかを、みこころにとめてください」 と言う言葉がある。これは命の短さを神に思い起こしてもらう祈りだ。
また聖書には死を受容する言葉もある。黙示録14:13 には「今から後、主にあって死ぬ死人はさいわいである。彼らはその労苦を解かれて休み、そのわざは彼らについていく。」
死は労苦からの休息であり、祝福されたものとして描かれている。
