エッセーの投稿

大草原の小さな家


 NHK4Kで、「大草原の小さな家」が再放送されている。このテレビドラマは1970年代後半から1980年代前半にかけて米国で製作され、大ヒットしたドラマだ。作者は女流作家のローラ・インガルス・ワイルダーで、米国の西部開拓期の中西部をリアルに描いたファミリードラマだ。

 先週の衣笠病院のチャペルの礼拝で、このドラマの「ローラの祈り」についての引用があった。主人公ローラの小さな弟が、生まれたばかりで先天性の心臓病で亡くなるという悲しい物語だ。その時、父チャールズが口ずさむ聖句が、詩編23章の「主は私の羊飼い」という聖句だ。この詩編の聖句は別れのときに良く引用される。

詩編 23 賛歌ダビデの詩

主は羊飼い、わたしには何も欠けることがない。

主はわたしを青草の原に休ませ憩いの水のほとりに伴い魂を生き返らせてくださる。

主は御名にふさわしくわたしを正しい道に導かれる。

死の陰の谷を歩むときもわたしは災いを恐れない。

あなたがわたしと共にいてくださる。

特に「死の陰の谷を歩むとも、災いを恐れない」という言葉は、死の淵にあっても希望や安心を与える力強いメッセージとして、よく引用される。

 この詩編は人生の困難や試練に直面した時の支えとなる素晴らしい言葉だ。人が聖書と出会う時の言葉は人それぞれだが、この言葉が最もポピュラーな出会いの言葉かもしれない。