
鉄欠乏性貧血の患者さんを外来で診ることが多い。たいてい女性で月経過多や子宮筋腫の方が多い。こういう女性で気が付いたのは氷を訳もなくばりばり食べる氷食症(pagophagia)が多いことだ。
「氷をばりばり食べていませんか?」と聞くと、かならず「はい」と答える。そして鉄剤を投与しはじめて貧血が改善されると氷食症もなおる。原因はなんだろう?
そう思っていたらむずむず脚症候群(restless legs syndrome)も鉄欠乏が原因になることを知った。むずむず脚症候群は夜寝るときに足がむずむずして寝付けなくなる症候群だ。むずむず脚症候群は脳内伝達物質のドーパミンの不足が原因だ。鉄欠乏との関係は鉄がドーパミン生成に関係しているからという。ということは氷食症もドーパミンと関係しているのではないか?
さて鉄欠乏性貧血には鉄を食事からもとることが必要だ。おすすめはレバニラだ。鉄欠乏性貧血の女性にレバニラを勧めると、たいてい「レバニラは苦手です」と言う。鉄欠乏と氷食症とレバニラ嫌いは鉄欠乏性貧血のトリアス(三位一体)だ。
