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受難週


衣笠病院教会

 4月14日の衣笠病院のチャペルでの礼拝は、老健の森田さんの受難週のお話。14日から始まる一週間はキリスト教では受難週と呼ばれている。この週は、イエス・キリストが十字架にかけられるまでの最後の日々を思い起こす週だ。

 これにちなんで森田さんが選んだ聖句はマタイの福音書の26章36~46節だ。この箇所には、イエス・キリストが弟子たちとゲッセマネの園に訪れ、迫りくる十字架の苦しみを前に、深い悲しみと孤独の中で祈られた場面が描かれている。

 特に「わたしは死ぬばかりに悲しい」(38節)というイエスの悲痛な言葉が心に響く。彼は、弟子たちに共に目を覚まし祈るよう求めたが、彼らは眠ってしまい、孤独の中での祈りがさらにイエスの苦しみを際立たせる。

「死ぬばかりに悲しい」という言葉は、イエスが自らの死を人として悲しむ気持ちを言い表している。

 受難週には、エルサレムへの入城、宮清め、最後の晩餐、そして十字架にはりつけられる場面までが含まれる。イースター(復活祭)を迎える直前の重要な準備期間でもある。

 イースターを聞くと春の訪れが思い起こされる。そのイースターの前に人としてのイエスの悲痛な叫びを聞くのが今日から始まる一週間だ。

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