
横須賀は日本でも有数の潜水艦基地を持っている。主要な拠点は横須賀基地と呉基地だ。他にも潜水艦関連施設は佐世保や大湊にある。しかし中でも横須賀は特に重要で、多くの潜水艦や関連部隊が集結している。日本の潜水艦基地の筆頭だ。
このため衣笠病院の外来や訪問診療を行っていると、海上自衛隊の元潜水艦乗りに出会うことがある。皆さん潜水艦乗りであったことに誇りを持っている。海上自衛隊の中でもエリート部隊だ。あるとき「潜水艦でどこまで行ったのですか?」と聞くと、「決して言えません」という。隠密行動をとる潜水艦の元乗組員としてはこの答が正解だ。「でも・・・」とご本人がおもむろに言う。「ハッチを開けたら氷山が見えました」。オホーツクの海まで出ていったのだろう。
医学部の学生のときドイツのキールに旅行したことがある。キールも有名な潜水艦基地があって港に潜水艦が係留されていた。またニューヨークに留学したときも、ハドソン川に係留されている潜水艦に子供たちと一緒に乗り込んで見学したこともある。ひんやりとした艦内の空気を今でも覚えている。
こんなことから横須賀基地の潜水艦の艦内見学ツアーがあると聞いて、早速、問い合わせてみた。そしたらなんと「対象者は15歳から32歳に限定」という。がっかりした。