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高齢者の高カルシウム血症


 最近、二次骨折予防のガイドラインによって、活性型ビタミンD3製剤を服用している高齢者が増えている。エディロールやアルファロール、エルデカルシトールのような活性型ビタミンD3製剤だ。二次骨折予防とは1度大腿骨近位部骨折を起こすと、その後の骨折の危険度が2.2倍に跳ね上がることから、骨折予防のためこれらの薬剤を投与することだ。

 この二次骨折予防に対して2022年診療報酬改定で「二次性骨折予防継続管理料」と言う点数もつくようになった。このため2022年からこうした薬剤の継続投与が増えたような気がする。ただ問題はこれらの活性型ビタミンD3製剤の副作用に高カルシウム血症があることだ。このため老健などの高齢者施設で、高カルシウム血症による高齢者の不穏や脱水が増えたような気がする。腎機能が衰えている高齢者はよけいこうした副作用が出やすいのかもしれない。

 このため活性型ビタミンD3の添付文書には血清カルシウムの測定を3~6か月ごとに定期的に行うことを義務付けている。しかし血中カルシウム濃度をそう頻繁に測定することはあまりない。このため高齢者の不穏や脱水に遭遇して、初めて高カルシウム血症が発覚する場合が多い。すると活性型ビタミンD3製剤をまず中止し、そのまま服用しなくなることが多い。

 このため活性型ビタミンD3を服用している高齢者の不穏をみたら、すぐに高カルシウム血症を疑うようになった。また活性型ビタミンD3を服用している高齢者をまとめて定期的に血中カルシウム濃度を測定するようにもなった。

 ただその数がだんだん増えてくる。それにいつまで二次骨折予防を続ければいいのか?95歳の高齢者にも活性型ビタミンD3 が出ている。二次骨折予防ガイドラインに年齢の上限を設けてもらいたいものだ。

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