
最近の外来患者さんは、診察前にネットで色々調べてきていて質問もビックリするほど高度だ。今日の外来でも好酸球性副鼻腔炎で手術した患者さんが、「好酸球性胃腸炎の検査もしてほしい」とおっしゃる。「好酸球性副鼻腔炎は好酸球性胃腸炎にもなる」と聞いたという。
たしかに副鼻腔も消化管も外胚葉性で発生学的にも共通で、アレルギー反応も共通してるかもと思った。「でも、好酸球性胃腸炎なんて、聞いたこともない・・・」。 調べてみるとかなりのレアものの疾患であることが分かった。成人では日本全体で数百人程度、小児では100人あまりで、指定難病98「好酸球性消化管疾患」に含まれているという。
症状は腹痛・嘔吐・下痢・腹部膨満・血便・腹水・体重減少など、消化管の炎症の場所や程度で症状が変わるという。診断も消化管粘膜の組織生検で好酸球を確認することだという。また抹消血液に好酸球も増えているという。
でも好酸球性胃腸炎はなぜこんなに少ないのだろう。ひとつは確定診断が難しいということだろう。確定診断には、胃・十二指腸・小腸・大腸の複数部位から数多くの生検が必要で、数か所の生検では見逃されているという。また症状が多彩でほかの炎症性腸疾患、感染性腸炎、過敏性腸症候群などと紛らわしい。
さらに医療者側の好酸球性胃腸炎の認知度がまだ高くないこともあるだろう。著者も知らなかった・・・。これからは好酸球性副鼻腔炎で消化器症状を訴える患者さんには好酸球性胃腸炎も鑑別診断のリストに入れておく必要があるかもしれない。
