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魚に飲み込まれたヨナ


 衣笠病院の朝の礼拝で、神の意思に反したために、魚に飲み込まれたヨナの話を聞いた。ヨナは魚の腹の中で3日3夜を過ごしたとき神に祈った。ヨナ書によれば「ヨナは魚の腹の中からその神、主に祈った。主は魚にお命じになったので、魚はヨナを陸に吐き出した」(ヨナ書 2:1,10)とある。つまり神に背いたヨナも悔い改めれば寛大な神により命を救われたという話である。これを聞いたとき、ピノキオがジュゼッペ爺さんとクジラに飲み込まれてクジラの腹の中で過ごした話を思い出した。

 実はクジラに飲み込まれる話は多い。2021年6月11日、米マサチューセッツ州東端のケープコッド沖でロブスターを捕っていたダイバーがザトウクジラに「のみ込まれ」、奇跡的に生還したと大々的に報道された。飲み込まれたマイケル・パッカード氏は、強く押された感じがして「次の瞬間には真っ暗闇の中にいた」と、地元紙ケープコッド・タイムズに語っている。クジラの口の中でもがいていると、30秒ほどでクジラは水面に上がり、パッカード氏を吐き出したという。

 最近、ネットでもチリのパタゴニア沖でクジラに飲み込まれた動画が投稿されていた。親子2人で別々のカヤックを漕いでいた。すると突然、息子のカヤックがザトウクジラにのみ込まれた。そしてしばらくするとクジラがカヤックごと息子を吐き出したという。息子は父のカヤックに助け上げられた。その一部始終を父親が動画に取りネットにアップしたのだ。

クジラが男性をカヤックごと丸のみ「死んだと思った」 南米・マゼラン海峡|TBS NEWS DIG – YouTube

 助け出された息子は飲み込まれたとき真っ暗になって「死んだと思った」と言う。

 これらの話は一体何を意味しているのだろう。真っ暗な暗闇の中から再び生き返ること「復活」を意味するのだろう。そして復活を通じて神を信じる心を得るのだろう。

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