
3連休明けの月曜外来は新患であふれていた。予約の患者さんを早々に終えて、近くの開業医の先生からの新患の紹介患者さんの診察にとりかかった。患者さんは50歳台前半の男性の患者さんだ。紹介状では胃内視鏡で胃炎とのこと、心窩部から右季肋部に圧痛があるとのことだ。実際、診察してみると圧痛があり、わずかだが腹部も膨隆している。
やはり「胃炎なのでは?」と患者さんに話した。こんなときいつも聞くのは、「最近、仕事でストレスを抱えていませんか?」と問いかけながら、職場環境を尋ねてみた。すると最近、仕事の持ち場が変わって、たしかに気を使っているという。「それですよ」と言って、「3連休はどうでしたか?」と聞くと、「連休中は症状はなんとか治まっていた」という。やっぱり仕事ストレスと思い、「少し休んで見ては?必要だったら診断書も書きますよ」と言ってみた。「でも家族が精密検査をしてもらっては?」と言っているとのこと。たしかに、紹介状ももらっているし、腹部がやや膨隆していることだし、採血と採尿、腹部CTを念のため撮影することになった。
十中八九、ストレス性胃炎だと思っていたので、CT画像の結果を見て驚いた。なんと上行結腸が拡大し、肝湾曲の結腸に狭窄がみられて、結腸がんの疑いだという。びっくりした。
このことから何事も思い込みは禁物とおもった。紹介患者はあなどれない。紹介状もなく来た患者さんで、同様の患者さんだと胃内視鏡で診断がついているし、お薬をすこし変えて帰してしまうところだった。
紹介状をもってこられる患者には、それなりのワケがあるのだということを思い知った次第だ。
