
重症度、医療・看護必要度(以下、看護必要度)とは急性期の患者状態を表す指標として、2008年の診療報酬改定で導入された。もとはハイケアユニット(HCU)で用いていた指標から作られた。評価項目はA,B,C項目よりなる。
A項目とは入院患者の「モニタリング及び処置等」を評価する項目だ。具体的には、点滴ラインの管理、注射薬剤の種類、呼吸ケア、創傷処置など、急性期患者に特化した医学的管理や処置の実施状況を評価する。B項目は日常生活動作(ADL)などの身体機能、C項目は手術などの特定の医学的処置を受けた患者を評価する項目だ。以上の項目をスコア化してそのスコア基準に該当する患者割合を入院基本料の施設要件としている。
もとより急性期の患者割合を評価する指標なので、指標が外科系疾患に偏っていて、内科系疾患が評価されていないという批判があった。
ところが入院患者が高齢化し、高齢者救急などの高齢者の急性期を表す指標が必要となった。というのも高齢者救急では誤嚥性肺炎、心不全、尿路感染が特養、老健などから救急搬送されることが多い。そしてこれらの疾患は内科系疾患なのでC項目の点数が低い。同様に術後のモニターや処置を評価するA項目も低い。唯一高いのは日常生活動作を表すB項目だ。
このため2026年診療報酬改定では、この看護必要度が見直しがされる。見直しのポイントは以下だ。まずA項目とC項目に「負荷の高い内科疾患に行われる処置」の項目を加える。さらに高齢者救急が高齢者施設から搬送されることが多いので、救急搬送患者等の受け入れ状況を踏まえて、看護必要度の該当患者割合の加算の底上げを行う。
この加算の底上げの具体案は以下だ。「救急搬送応需件数を各病棟に按分した病床あたり件数」と「各病棟における『協力対象施設入所者入院加算』の病床あたり算定回数」を合算する。後者は「介護施設と病院が平時から連携し、入所者の状態が悪化した場合に、救急車を呼ばずに当該病棟で受け入れる」ことを評価する加算で、言わば「救急患者の事前受け入れ」と考えることもできる。
つぎにこの合算数を当該病院の病床数で除す。これにより病床規模に関係ない実績数を出す。そしてこの数値に一定の係数をかけ、「看護必要度該当患者割合」に加算する。まるで医療機関と介護施設の連携の度合いで看護必要度を底上げすると言う方式だ。
改定でまずます医療機関と介護施設間の連携が重要となる。
