
復活祭(イースター)といえば、色付け卵とウサギが定番だが、魚料理も有名だ。なぜ復活祭で魚料理かと言えば、キリスト教の断食・禁肉の伝統から復活祭には魚を食べる文化が生まれたからだ。
というのも、キリストが十字架で受難した金曜日は聖金曜日といって肉食が避けられ魚が許された。このためイースター前後に魚を食べる習慣がキリスト教圏で広まった。なぜ魚かというと、肉は温血動物で魚は冷血動物のため、魚が禁忌の対象外とされたからだ。また魚(Ichthys)は初期キリスト教では信仰の象徴として用いられていて宗教的意味合いが強いことも理由の一つだ。
ヨーロッパ各地にのこるイースターの魚料理を紹介しよう。
イギリスではくんせいの白身魚のカレー風ピラフを食べる。アイルランドは塩漬けタラを水に戻して煮る素朴な料理が伝統、フランスでは塩タラをオリーブオイルに混ぜた料理、イタリアでは干したタラをフライ、トマト煮など、スペインではひよこ豆、ホウレンソウとタラの煮込み、ドイツではマスのムニエル、ポーランドではニシンの酢漬け、ノルウェイではサケの塩つけハーブあえなど。
共通点はどれも保存性の高い白身の魚だ。
春に向かうイースターと魚料理。いかにも季節の移り変わりを彩る魚料理の数々だ。今日の夕食は子持ちガレイの煮つけにしよう。
