
外来に60歳台のやせ型の女性がやってきて、「先週受けた検査結果が待ちきれなくてやって来た」と言う。1か月で7Kgもやせて、しかも手足の痛みもあるという。何か悪い病気じゃないかと先週血液検査を受けて、その結果を聞きに来たのだ。けれど検査結果はどこにも異常がない。リウマチ検査もしているけれどまるで何もない。
「1か月前に何か変わったことはなかったですか?」と聞くと。「お酒を止めた」と言う。それまで毎日のように飲んでいた酒を止めたのだという。思わず膝をうって「それですよ!」と答えた。「え~!?」と驚いていた。
禁酒症状には「やせ」がある。アルコールは高カロリーだ! ビール1杯で約150kcal、日本酒1合で約220kcalもある。またお酒は食欲を増進させて、つい食べすぎてしまう。さらに酒を止めると肝臓の代謝が回復するので、脂肪の燃焼効率がアップしてやせる。
さらには禁酒による「離脱症状」で様々な症状がでる。体の痛みやだるさ、頭痛・発汗・震えなど。体がアルコールなしの状態に慣れようとして一生懸命努力している証拠だ。不眠・不安・イライラなどの精神症状もでる。
「急な禁酒はよくないから、すこしお酒をもどしたら?」と言ったら、いやだと言う。「お酒で失敗をしたので、もう絶対に飲まないことにした」という。「もう少ししたら落ち着きますよ」と言って帰した。
禁酒の離脱症状で急なやせがあるのは聞いてはいたが、実際にお目にかかったのは初めてだった。禁酒ダイエットで体重を減らして、お酒に使うお金を貯金にまわそう。
