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ラクナ梗塞


 ラクナ梗塞は初診外来をしていると年に1~2例は遭遇する疾患だ。「ラクナ」という言葉はラテン語で「小さな空洞」を意味する。ラクナ梗塞は脳の細い血管が詰まることで起きる脳梗塞の一種だ。この血管が詰まった場所が小さな空洞のように見えることからこの名前がついた。症状は血管が詰まる部位でさままだ。視床領域のラクナ梗塞では下肢の脱力などの症状で外来へ来る(写真)。

 今日、外来に来られた78歳で高血圧症の男性は、「昨日の記憶が飛んだ」と言ってこられた。昨日のことが思い出せないという。友達と出かける約束していたのを忘れていて、友達が心配して連絡してきて初めて忘れていたことに気づいたという。

 外来に来られた時にはまるで症状はない。でも本人がMRIで調べて欲しいと言う。そこでMRIを撮影すると、右の後頭葉に拡散強調画像で小さな明るい輝点が見える。急性期のラクナ梗塞だ。早速、脳外科に紹介した。

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